節電したくないとかそういう話じゃなくてさ。
震災以降電力供給量が減った関係で、いろいろなところが一部照明を落としたりエスカレータやエレベータの運転を部分休止して節電に努めている。
そうやって電力供給不足に陥らないよう活動しているのだけれど、そういった場でたまに見かけるのが「節電対策」という言葉。
見かけるたびにモヤモヤする。
「対策」という言葉を辞書で引いてみよう。紙の辞書は手元にないのでオンラインで。
- 相手の態度や事件の状況に対応するための方法・手段(デジタル大辞泉)
- 相手の出方、事件の様子などに応じて立てる処理の手段(大辞林 第二版)
- 事に応じてとる方法・手段(デイリーコンサイス国語辞典)
何か事件や問題に対して行うことを表す言葉である。
となるとやはり「節電対策」はおかしい。
節電は電力供給不足という問題への対抗手段であり、要するに対策だ。
節電という問題が迫ってくるわけではない。節電要請は迫ってくるけど。
言葉は常に変化するもので、誤用も長く使われていればその使い方が正しくなったりするんだから、あまり目くじら立てるものでもないとは思う。
自分も間違って使っている言葉はあるだろうし。
でも世間話の中ならともかく、公の場に出すものは辞書に載っている意味で使って欲しいなあと思う。
経済産業省のみならず、文部科学省までもが「節電対策」という言葉を使っていて悲しい。
ちなみに、似たような言葉に「地デジ対策」があって、こちらもモヤモヤする。
節電の話とはちょっと違って、正確に言うと「地アナ停波対策」なんだろうけど、地デジは地アナ停波と同時ではないとはいえ入れ替わりでやってくる新しい事象だからいいのかも知れない、というそんなモヤモヤ。
全く同感です。
「防犯対策」も気になりますね。